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REAL SIMPLEのようなもの

読んだもの、見たもの、シンプルと信じて買ったものの記録

東野圭吾「学生街の殺人」

 本が好きな友人も同じことを言いますが、読んだことを忘れて同じ本を買って、半分くらい読んで、この本読んだかも?と思うことがあります(^-^;

なんとも失礼な話ですが、忘れないために忘備録として書くことにしました(^-^;

学生街の殺人 (講談社文庫)

学生街の殺人 (講談社文庫)

 

 東野圭吾の作品の中では、ちょっと古めのこの作品。図書館で見つけました。

一言でいうと、本よりも文中に出てくる「フォロンの絵」にやられてしまいました(^-^;

あらすじ

※ネタバレなしです。

学生街のビリヤード場で働く津村光平の知人で、脱サラした松木が何者かに殺された。「俺はこの街が嫌いなんだ」と数日前に不思議なメッセージを光平に残して……。第2の殺人は密室状態で起こり、恐るべき事件は思いがけない方向に展開してゆく。奇怪な連続殺人と密室トリックの陰に潜む人間心理の真実!

 

印象に残っていること

フォロンの絵

話の最後の方で、フォロンの絵で「きのう、きょう、あす」という絵の話がでてきます。実際どんな絵なんだろうと思って探していると、とても参考になったブログがあったので、リンクを貼ります。

folonium.exblog.jp

 

いくつになっても言えることだけど、目的とか目標とか、よくわからなくなってしまうこと、ありますよね。

フォロンの絵を見て感じたのは、

過去はひとつ

現在はたくさんの可能性にあふれている、そして迷ってる

未来はそれから選択すること

人やモノと向き合って、対話しながら答えを自分で選んでいくのが人生ということ。

心がモヤモヤしているときに、気持ちが落ち着く作品です。

「一生見つからなければ、それもまた人生」と光平が言います。この言葉とセットだと、もっと落ち着きます。

 

東野圭吾は30年前もすごい

この本ももれなくですが、理系っぽいうんちくはいつもながら素晴らしいです。

殺人も、利害だけでもなく、怨恨でもなく、人間の中にあるどろっとした嫉妬とかエゴとか、そういう気持ちの表現がやっぱりうまいなーと思いました。後味がよいミステリーなので、東野圭吾の作品はやめられません(^-^)

今回は、フォロンの絵にやられてしまい、本の印象よりも絵の方が心に残りました(^-^;もともとこの絵ありきだったのかもしれません。

1987年の書き下ろしということで、約30年前の作品ですが、学生街特有のゆるい感じや、オンタイムのサラリーマン臭のないむわっとした空気感が懐かしかったです。

ドアのノブを思いっきりたたいてロック解除するのは、さすがに昭和っぽいかなと思いましたが、同じノブ、実家のトイレにあったな。刑事のもつ雰囲気、カフェというより喫茶、珈琲300円、レザー・ジャケット。ちょっとした設定が今の時代からいうと古くなってきています。レトロ感を味わう。そういう楽しみ方もできる作品です。